野球に必要な筋肉 上半身・下半身

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野球での特徴的な動き

投手・野手いずれにおいて共通する特徴的な動きとは、

  1. 軸足から踏み出しへ左右方向の重心移動の動き
  2. 足→膝→股→体幹→肩甲骨→肩→肘→手の順に連動した回転する動き
  3. 左右移動と回転のエネルギーをボールやバットに対して伝達させる動き
  4. 極短時間での瞬発的な動き

 

 

 

良い投手の条件

  • 速いボールを投げられること

 

  • 切れの良いボールを投げられること

 

  • ストライクゾーンやボールゾーンにコントロールできること

 

  • フォーシームや変化球など様々な球種のボールを投げられること

 

  • 球の出どころがわかりにくいこと

 

  • 力感がないフォームだが、球がスッと来ること

 

  • タイミングが取りずらいこと

 

などの技術が要求されます。

 

 

 

良い打者の条件

  • ボールがリリースされてから約0.44秒(球速140㎞/hの場合)の間にストライクかボールを見極められること

 

  • スイングスピードが速いこと

 

  • バットにミートできること

 

  • 内角、外角、高め、低めのどんなコースでも打てること

 

  • 速球のみでなく変化球にも対応できること

 

  • フェアゾーンや野手のいない場所に打ち返せること

 

  • 遠くへ飛ばせること

 

などの技術が要求されます。

 

言葉にすると簡単そうにみえますが非常に複雑で難しい技術であることがわかります。

 

 

 

野球に必要な筋肉とは?

ずばり、筋肉は、前鋸筋広背筋腸腰筋大殿筋です。

 

 

 

前鋸筋

肩甲骨と肋骨を連結しており、体幹のエネルギーを上肢へ伝達する

 

前鋸筋は肩甲骨と肋骨を連結している筋肉である。

 

体幹の上に肩甲骨を安定させるためには欠かせない筋肉になる。

 

先程書いたように、野球の動作では下肢からの力を効率よく上肢に伝達することが重要になる。

 

その中で、体幹と上肢を結ぶ重要な役割を果たしてる。

 

前鋸筋は外腹斜筋と連結している。

 

外腹斜筋は胸腰筋膜を介して他の腹斜筋粉や広背筋、大殿筋とも連結している。

 

 

上肢の動きの土台となる

 

前鋸筋の作用は、肩甲骨の外転や上方回旋の動きが特徴である。

 

肩甲骨は、手を動かす際の土台となる。

 

投手・打者ではトップポジションからフォロースルーまで腕を大きく動かす際に土台である肩甲骨も同じ方向に動かす必要がある。

 

手を動かしている方向と土台の方向が合っていることで、100%の力を発揮することができる。

 

 

 

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広背筋

骨盤と上腕骨を連結しており、下半身のエネルギーを上肢に伝達する

 

広背筋は上腕骨と骨盤を連結している筋肉である。

 

広背筋は上腕骨を後方へ動かすことが大きな特徴である。

 

後方へ動かすという意味では野球の動きとの繋がりはあまり少ないように感じられる。

 

ここで重要なのは上腕骨の動きではなく、体幹の筋を連動させることに大きな意味がある。

 

広背筋は胸腰筋膜に連結している。

 

胸腰筋膜は腹斜筋群や腹直筋、腰方形筋や多裂筋など腹部・背部周囲の多くの筋と連結をしている。

 

それにより、腹部と背部の安定性を高める重要な役割を果たしている。

 

また、大殿筋と連結をしており、下肢から体幹へ、力を伝達する助けをしてくれる。

 

 

 

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腸腰筋

脊柱と大腿骨を連結しており、下半身のエネルギーを体幹に伝達する

 

腸腰筋は大腿骨と脊柱を連結する唯一の筋肉である。

 

腸腰筋の作用は股関節屈曲で、野球の動きとは関係が薄いように思われる。

 

しかし、内転筋群や後脛骨筋、長母指屈筋と連結しており、足→膝→股→体幹へとエネルギーの伝達をする重要な役割がある。

 

上方では横隔膜とも連結しており、下半身からのエネルギーを体幹から上半身へと伝達してくれる。

 

 

 

 

良い姿勢を保つ役割があり、全身の力を出しやすくしてくれる

もう一つの作用に腰椎の前弯がある。

 

腸腰筋がしっかりと働き、腰椎の生理的前弯を保つことで、腹部と背部のアウターマッスルがバランス良く機能することができる。

 

仮に、腰が曲がり姿勢が崩れると、手足の筋出力は抑制されてしまう。

 

そうならないよう、腸腰筋から体幹を安定させ、全身の力を100%出し切れる状態にすることがベストである。

 

 

 

 

 

 

 

 

大殿筋

骨盤と大腿骨を連結し、身体を前方や側方に動かす強力な筋肉である

大殿筋の作用は股関節伸展である。

 

走る、踏ん張るなど下肢を支える動作では非常に重要な筋肉である。

 

良いピッチャーやバッターはお尻がデカい!というのは周知のことである。

 

筋肉単独での体積は860㎤と身体のなかで一番大きい。

 

すなわち、筋力も一番強いのである。

 

下半身のエネルギーを上半身に伝達させる動きが特徴的なスポーツでは、大殿筋のトレーニングは必須である。

 

 

 

 

 

 

胸腰筋膜、広背筋と連結し、下半身のエネルギーを体幹に伝達する

大殿筋は胸腰筋膜を介して広背筋に連結している。

 

すなわち、下半身で作ったエネルギーを体幹に伝達することができる。

 

また、胸腰筋膜は腹斜筋や腰方形筋など腹部周囲の多くの筋と連結をしている。

 

大殿筋が作用することで、腹部の安定性をサポートする役割もある。