多裂筋
野球選手のための解剖学シリーズ!
今回は、『多裂筋』について共有していきます。
起始・停止・神経支配
起始
停止
- 上位の棘突起(2~4個の椎骨を飛び越して)
神経支配
- 脊髄神経後枝内側枝
特徴
- 脊柱の後方を支持する固有背筋の一つで、棘突起のすぐ両側に位置する緊張の短い筋肉である
- 多裂筋は腰部で非常に発達しており、胸部より上の多裂筋の筋腹は甚だ小さい
- 中位腰椎レベルの多裂筋と脊柱起立筋との割合はほぼ1:1であり、下位腰椎レベルでは多裂筋の占める割合は80%に達する
⑤短回旋筋 ⑥長回旋筋 ⑦多裂筋
⑧胸半棘筋 ⑨頸半棘筋 ⑩頭半棘筋
作用
筋機能の特徴
筋連結
帽状腱膜
後頭下筋
脊柱起立筋
腰仙筋膜
仙結節靭帯
アキレス腱
足底腱膜
短趾屈筋
野球との接点
慢性腰痛
- 腰部コンパートメント内圧上昇が原因の腰痛がある
- 椎間関節由来の腰痛では、脊髄神経後枝内側枝を介した反射により、同レベルの多裂筋に攣縮が生じる
- 椎間孔を出た腰神経は前枝と後枝に分かれ、後枝はさらに外側枝と内側枝に分かれる。内側枝はその後、椎間関節に分布するとともに多裂筋を支配する。椎間関節における病態は、多裂筋の反射性攣縮を併せて引き起こす可能性が高い。