姿勢と脊柱
野球選手のための解剖学シリーズ!
今回は、『脊柱』について共有していきます。
脊柱の部位と弯曲
4つの部位
成人の脊柱は4つの部位に分けられ、矢状面においては4つの弯曲が存在する。
これらの弯曲はヒトの直立二足歩行への適応の結果によるものであり、体軸方向の負荷に対するクッションとして働く。
頭尾方向に次のような部位と弯曲がくべるされる。
- 頚椎ー頚部前弯
- 胸椎ー胸部後弯
- 腰椎ー腰部前弯
- 仙椎ー仙椎後弯
4つの弯曲
脊柱と骨盤帯の結合
- 正常では脊柱は弯曲して骨盤帯に合体するので、体軸と特定の基準で定義された直線との間には、特徴的な角が形成される。
- これらの角と直線は、脊柱と体幹の位置的な異常や変形についての画像診断に役立つ
腰仙骨角
- 第5腰椎と第1仙椎の軸によって作られる角。
- 平均143°。
- 仙骨は骨盤輪を固定するものであり、したがって、脊柱を伸ばすことにほとんど関与しない。
- 脊柱の腰仙結合部は特徴的な鋭角を成す。
仙骨角
- 水平面と仙骨上面との成す角。
- 平均約30°。
骨盤傾斜角
- 骨盤上口面(岬角と恥骨結合上縁を結ぶ)と水平面との成す角。
- 直立姿勢では約60°。
- 骨盤傾斜角は骨盤を前方あるいは後方に傾けることによって増減する。
- 直立姿勢での理想的な骨盤の位置は、上前および上後腸骨棘が同じ水平面上に位置し、同時に、上前腸骨棘が恥骨結合の真上に位置する場合である。
- このことを知っていれば、検査者は触知可能な目印の骨を用いて、簡単に骨盤の位置を評価することができる。
重心線
- 重心線は外耳道、軸椎(第2頚椎)の歯突起、脊柱の機能解剖学的な移行点(前弯と後弯の間の弯曲点)、および岬角の前部に位置する全身の重心点を含む目印を通る。