脚長差と骨盤

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脚長差の定義

  • 脚長差は、一側の脚が他側より短い状態である

 

  • その脚長差は実際の海保学的な差なのか、見せかけの差なのかどうか決定しなければならない

 

  • その状態と様々な歩行パターンや走行力学の機能異常に結び付けて評価する

 

  • 脚長差は側弯症、腰痛、仙腸関節機能異常、脊柱や股関節、膝関節における骨関節炎と同様に、姿勢機能異常に関連付けられる

 

  • さらに、股関節、脊椎、下肢の疲労骨折でさえ脚長変化と関連が認められる

 

脚長差のタイプ

1.構造的

  • これは骨格系の実際の短縮である

 

  • 一般的に以下の4つのうちのひとつに起因する

 

  1. 先天欠損  (先天性股関節形成不全関節など)
  2. 手術    (人工股関節全置換術など)
  3. 外傷    (大腿骨または脛骨の骨折など)
  4. 疾病の作用 (腫瘍、骨関節炎、オスグット病など)

 

2.機能的

  • これは足関節と足部の過回内や過回外骨盤の傾斜マッスルインバランス(例えば中殿筋や腹筋の弱化、もしくは股関節内転筋群や屈筋群のタイトネス)、股関節や膝関節の機能異常などのような、下半身における生体力学的な変更により生じる

 

3.特発的

  • 明らかな所見が問診や評価プロセスのなかに存在しない場合、特発性に分類するだろう

 

  • それは何かしらの状態に起因するものでなく、単独に生じていることを意味する

 

脚長差の評価

立位バランス検査

  • 患者に片脚立位となり反対側の膝を腰の高さまで上げるように指示する

 

  • この時、治療家は体重を支持した片脚に移していく際の上後腸骨棘レベルを観察する必要がある

 

  • 本来は、支持脚の中殿筋による良好な筋制御により支持脚上に体重を移すことができる

 

  • しかし、左脚の上後腸骨棘が下がる場合、左側は水平な状態よりも引き上げられている

 

  • これは右側の中殿筋における制御がうまくできないと見なされる

 

  • 彼らは歩行周期において、歩行の変更されたパターンを同様に生じることがある

 

  • この歩行パターンはトレンデレンブルグ歩行と呼ばれ、弱化した中殿筋として示される

 

  • この歩行機能異常が長期間にわたって存在する場合、代償性のトレンデレンブルグ歩行に発展する可能性がある

 

  • これが生じる原因は非常に多い

 

  • しかし、原因のひとつは一側の内転筋の短縮によるためであり、内転させられたポジションを維持される可能性がある

 

  • この変更されたパターンは、拮抗筋に対し相互制御の結果をもたらす

 

  • 中殿筋が股関節外転筋である観点から、脚は延長した状態を維持され中殿筋が弱化するような要素を作る

 

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立位バランステスト正常 

画像引用:骨盤と仙腸関節の機能解剖 骨盤帯を整えるリアラインアプローチ

 

 

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立位バランステスト陽性-右中殿筋の弱化、左上後腸骨棘の下降

画像引用:骨盤と仙腸関節の機能解剖 骨盤帯を整えるリアラインアプローチ


 

 

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トレンデレンブルグ歩行-左中殿筋の弱化

画像引用:骨盤と仙腸関節の機能解剖 骨盤帯を整えるリアラインアプローチ

 

脚長差と中殿筋の関係

  • 脚長差はどのように殿筋に影響を及ぼすのだろうか

 

  • 代償パターンを持っている時、大腿骨は水平面上で回転する代償だけでなく、前額面における内転や外転の代償性メカニズムを経験する

 

  • 下肢は内転したポジションを維持されるかもしれない

 

  • したがって、外転筋群は伸張されることを強制され、その後、弱化される位置となる

 

  • その間に、内転筋群は短縮された位置となり、その後、固まった肢位となる

 

  • 外転した位置が保持される場合には、状況は逆転する

 

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内転筋群と腰方形筋の短縮と硬結に伴う中殿筋と大腿筋膜張筋の伸張弱化 

画像引用:骨盤と仙腸関節の機能解剖 骨盤帯を整えるリアラインアプローチ

 

 

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内転筋群と腰方形筋の伸張弱化に伴う中殿筋と大腿筋膜張筋の短縮と硬結 

画像引用:骨盤と仙腸関節の機能解剖 骨盤帯を整えるリアラインアプローチ

 

脚長差と体幹頭部の関係

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機能的脊柱側弯症

画像引用:骨盤と仙腸関節の機能解剖 骨盤帯を整えるリアラインアプローチ

 

 

  • 高位の寛骨側である左肩が低いポジションにあることは、代償性の機能的脊柱側弯症において一般的にみられる

 

  • 一部の研究者は、『利き手傾向のパターン』の結果として考慮している

 

  • 腸骨稜と肩ポジションが非対称的な位置にある場合、ある形の脊柱側弯症が存在する

 

 

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機能的脊柱側彎症-左腰方形筋は短く硬い

画像引用:骨盤と仙腸関節の機能解剖 骨盤帯を整えるリアラインアプローチ



  •  上行性機能的脊柱側彎症の結果、左側の肩はより高くなる

 

  • そして、頚椎のより短いCカーブについて同様に気付くかもしれない

 

  • これは、おそらく右側の斜角筋、胸鎖乳突筋、上部僧帽筋と肩甲挙筋の短縮が原因で、その後、固まった肢位となったのであろう

 

  • このマッスルインバランスによる典型的適応は、視線レベルで真っ直ぐな頭のポジションを維持するのを助ける

 

  • 環椎後頭関節のポジションを自然に適応させることを通じて、身体は常に水平を維持する

 

  • そして、これを達成するためにはあらゆる身体的変更が行われ、平行の維持と永続的な痛みにより耐え難い苦しみとなる

 

  • 一般的に、頭痛、活発なトリガーポイント、耳鳴り、顎関節症、眼や顔の痛みの病態を呈することがある

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

参考文献

骨盤と仙腸関節の機能解剖 骨盤帯を整えるリアラインアプローチ(医道の日本社 John Gibbons)