仙腸関節の運動②

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骨盤の運動

仙腸運動や腸仙運動、恥骨結合運動について復習したい方はこちら

 

仙骨軸

  • 6タイプの仙骨軸が存在する

 

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傾斜軸

  • 左傾斜軸は、左仙骨底から右の下外側角を通過する

 

  • 右傾斜軸は、右仙骨底から左の下外側角を通過する

 

  • 自然な生理学的運動が2つある
  1. 仙骨左捻転左傾斜軸
  2. 仙骨右捻転右傾斜軸

 

  • 非生理学的運動が2つある
  1. 仙骨左捻転右傾斜軸
  2. 仙骨右捻転左傾斜軸

 

生理学的運動(前方運動固定/ニューテーション)

仙骨左捻転左傾斜軸
  • この運動は仙骨が左回旋する場合に特有の動きであり、仙骨溝(仙骨底と腸骨との結合により自然に形成される)は右側の深部で触察できる

 

  • 下外側角は仙骨溝と同様に左側の後部で(浅部)で触察できる

 

  • それは、右側の仙骨が左前方へニューテーションしていることを示している

 

仙骨右捻転右傾斜軸
  •  この運動は仙骨が右回旋する場合に特有の動きであり、仙骨溝(仙骨底と腸骨との結合により自然に形成される)は左側の深部で触察できる

 

  • 下外側角は仙骨溝と同様に右側の後部で(浅部)で触察できる

 

  • それは、左側の仙骨が右前方へニューテーションしていることを示している

 

生理学的運動のまとめ
  • 仙骨左捻転左傾斜軸と仙骨右捻転右傾斜軸は、仙骨上の自然発生的運動である

 

  • 仙骨左捻転左傾斜軸の状態にある場合、仙骨の左側はニューテーションで固定されるため、カウンターニューテーションが不可能であり、仙骨右捻転右傾斜軸は起こらない

 

  • 歩行周期を通じて正常な歩行を可能とするために、仙骨左捻転左傾斜軸と仙骨右捻転右傾斜軸による仙骨の運動を保つ必要がある

 

  • 仙骨がこれらの自然発生的な仙骨捻転運動をできない場合、結果的に機能異常が生じることになる

 

非生理学的運動(後方運動固定/カウンターニューテーション)

  • 仙骨の非生理学的運動は、仙骨の傾斜軸上で生じる異常な運動である

 

  • これは、回旋運動を伴った屈曲増強(強制屈曲)の姿勢、例えば、床から重いものを拾うための回旋運動による腰椎および体幹によって引き起こされている傾向がある

 

仙骨左捻転右傾斜軸
  • 仙骨左捻転右傾斜軸における仙骨捻転は、右斜軸上の左回旋と関連し、仙骨が左回旋する場合に特有である

 

  • しかし、仙骨の左側の後方回旋により、仙骨溝と下外側角は左側の後方(浅部)で触察される

 

  • これは、仙骨の左側がカウンターニューテーションしていることを表している

 

仙骨右捻転左傾斜軸
  • 仙骨右捻転左傾斜軸における仙骨捻転は、仙骨左捻転右傾斜軸と正反対の運動ということになる

 

  • したがって、仙骨捻転は左傾斜軸上での右回旋と関連しており、これは右側へ回旋している仙骨に特有である

 

  • 仙骨の右側の後方運動により、仙骨溝と下外側角は右側の後方(浅部)で触察される

 

  • これはm仙骨の右側がカウンターニューテーションしていることを表している

 

生理学的運動のまとめ
  • 仙骨左捻転右傾斜軸と仙骨右捻転左傾斜軸は仙骨の不自然な運動であり、ゆえにそれらは非生理学的とされる

 

  • これらの特異的な運動は、カウンターニューテーションあるいは後方ねじれの位置で固定されることがある

 

  • 例えば、仙骨左捻転右傾斜軸の機能異常的位置にある場合、仙骨の左側が固定されニューテーションを行えないために、仙骨は仙骨左捻転左傾斜軸あるいは仙骨右捻転右傾斜軸といった、正常な生理学的運動をはたすことができない

 

  • これについてもう一つの考え方は、仙骨がカウンターニューテーションの固定された位置の後方へ保持されるため、仙骨の左側は前ニューテーションが行えない、あるいは単純に左側での前方移動ができない、ということである

 

仙骨捻転のまとめ

仙骨左捻転左傾斜軸 ニューテーション

深部の仙骨溝   :右側

浅部の仙骨溝   :左側

下外側角後方   :左側

L5回旋      :右側

座位屈曲検査   :右側

腰椎スプリング検査:陰性

スフィンクス検査 :仙骨溝レベル

腰椎の負荷    :増強

内果(脚長)     :左側が短い

 

仙骨右捻転右傾斜軸 ニューテーション

深部の仙骨溝   :左側

浅部の仙骨溝   :右側

下外側角後方   :右側

L5回旋      :左側

座位屈曲検査   :左側

腰椎スプリング検査:陰性

スフィンクス検査 :仙骨溝レベル

腰椎の負荷    :増強

内果(脚長)     :右側が短い

 

仙骨左捻転右傾斜軸 カウンターニューテーション

深部の仙骨溝   :右側

浅部の仙骨溝   :左側

下外側角後方   :左側

L5回旋      :右側

座位屈曲検査   :左側

腰椎スプリング検査:陽性

スフィンクス検査 :左仙骨溝浅部(右仙骨溝深部)

腰椎の負荷    :減少

内果(脚長)     :左側が短い

 

仙骨右捻転左傾斜軸 カウンターニューテーション

深部の仙骨溝   :左側

浅部の仙骨溝   :右側

下外側角後方   :右側

L5回旋      :左側

座位屈曲検査   :右側

腰椎スプリング検査:陽性

スフィンクス検査 :右仙骨溝浅部(左仙骨溝深部)

腰椎の負荷    :減少

内果(脚長)     :右側が短い

 

参考文献

骨盤と仙腸関節の機能解剖 骨盤帯を整えるリアラインアプローチ(医道の日本社 John Gibbons)