小円筋の伸張テストと圧痛好発部位
この記事は次のような人におススメ!
小円筋の伸張テストの方法・圧痛部位を知りたい!
機能解剖
- 小円筋は腱板の後下面を形成しており、支点力形成により肩甲上腕関節の安定化に寄与きている
- 小円筋は、棘下筋とともに外旋運動に作用するが、特に第3肢位で小円筋の働きが高まる
- 小円筋の上腕骨に対する作用は以下の通りである
第1肢位
- 肩関節の外旋に軽度に作用する
第2肢位
- 肩関節の外旋に作用する
第3肢位
- 肩関節の外旋に有効に作用する
臨床的特徴
- 小円筋は後方関節包と結合しており、肩関節の外旋運動時には後方関節包の挟み込みを防ぐ重要な機能を担う
肩関節包・靭帯の復習をしたい方
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圧痛好発部位
- 大結節の付着部付近では顕著である
- 上部筋束、下部筋束ともに全走行にわたって認めることが多い
評価方法
- 肩甲骨外側縁の近位部を触診し、上腕骨大結節まで進めていく
- 肩関節屈曲位で内旋方向に誘導する
- すると小円筋が緊張するため圧痛を確認する
伸張テスト
- 座位で行う
- 肩関節90°屈曲する
- 肩甲骨の固定は内外旋中間位で行う
- そこから肩関節を内旋させる
- 内旋30°まで達しない場合、伸張性低下が示唆される
運動療法
リラクセーション
- 肩関節の軽度の外旋、肩甲骨面上での内転を他動的に加える
- 前部線維の伸張を触診で確認する
- 肩甲骨面上での外転と肩関節内旋の自動介助運動(5~10%程度の強度)を行う
- 前部線維が収縮するのを触診で確認する
- その筋が動かせる可動範囲にわたり誘導する
- この一連の動作をリズミカルに反復し、筋緊張と圧痛が改善するまで行う
ストレッチング
- 肩関節の軽度の外旋、肩甲骨面上での内転を他動的に加える
- 前部線維がある程度伸張されるのを触診で確認する
- 肩甲骨面上での外転と肩関節内旋方向に等尺性収縮(10~20%程度の強度)を行い、筋腱移行部に伸張刺激を加える
- 自動介助運動に切り替えて、その筋が動かせる可動範囲にわたり筋収縮を誘導する
- この一連の動作をリズミカルに反復し、筋緊張と圧痛が改善するまで行う
治療法を選択する基準は?
まずは筋攣縮なのか、筋短縮を評価して見分けます。
筋攣縮と筋短縮の評価法について復習したい方はこちら
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治療法のベースとなる反復性等尺性収縮について復習したい方はこちら
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小円筋の起始・停止など基礎知識を復習したい方
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