コアスタビリティートレーニングの考え方②

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この記事は次のような人におススメ!

  • コアトレーニングは何から始めたほうがいいのか知りたい
  • コアトレーニングを段階的に負荷をかける方法を知りたい

 

脊柱安定性に関わる体幹筋の役割

  • 脊椎の機能は、身体部位の運動を可能にすること、負荷を担うこと、そして脊髄と神経根を保護することである
  • そのためには、脊椎のオートマティックな安定性が必要である
  • それを賄う3つのシステムがあるとしている
  1. 他動サブシステム
  2. 自動サブシステム
  3. 神経コントロールサブシステム
  • これら3つのシステムは互いに補完し合えるとして、筋の制御作用が存在することを示唆している

 

他動サブシステム

  • 他動サブシステムは椎骨、椎間関節面、椎間板、脊柱の靭帯、関節包からなる
  • 最終可動域の付近で機能し、ニュートラルポジション近傍では制動性をあまり持たず、代わりに脊椎の状況のセンサーとして働く

 

自動サブシステム

  • 自動サブシステムは脊柱に連なる筋と腱からなる
  • それぞれの状況において安定性に必要とされる力を発揮する

 

神経コントロールサブシステム

  • 神経コントロールサブシステムは固有受容器と中枢神経系および末梢神経系からなる
  • 固有受容器からの情報を受信し、安定性に必要な力を決定するとともに、自動サブシステムの筋がそれぞれの能力に応じた力を発揮するためのコントロールを行う

 

体幹の安定性に関連する筋群

  • 安定性に関連する筋をローカルマッスルとグローバルマッスルに分類した
  • ローカルマッスルは深層で持久的に働く
  • 椎骨に直接付くため、脊椎分節の安定性に作用し、腰椎に制御と剛性を与える
  • グローバルマッスルは浅層に位置し、相動性で骨盤と胸郭を結び、体幹の運動を司る

 

コアスタビリティーレーニングの考え方

マクギルの提唱

  • コアの剛性と安定性は疼痛管理、パフォーマンス向上、損傷からの回復に不可欠な要素であるとしている
  • 十分な安定性の確保に必要な筋の活動量は人と作業によって異なり、すべての筋が重要である
  • 腹横筋のような単独の筋に注目しても安定性は向上しないとする
  • 安定化筋をローカルとグローバルとに区別することに否定的な見解をしている
  • エクササイズを行う上では無痛性で脊柱中間位を維持し、持久力を強調することが大切である
  • ビック3エクササイズとして、カールアップ、サイドブリッジ、バードドッグを推奨している
  • これらのエクササイズは脊柱への高負荷を避け、十分に筋を刺激し、安定性を得るものである
  • 日常生活の中で腰部を健全に保つためにはStage3までで強度が十分である
  • スポーツなどハイパフォーマンスを望む場合、Stage4・5が適応となる

 

 Stage1:質の高い動作の記憶を確立する
  • 痛みなく日常活動を行うため、ヒップヒンジスクワット、ランジ、回線制御の習得から開始する
  • 動きのパターンは腹壁の軽度の収縮を維持しながら行う

 

 Stage2:全身および関節の安定性を構築する
  • ビック3エクササイズを開始し、安定した動きのパターンを習得する
  • 適切な姿勢および筋の活性化パターンを確実にするために日常的な活動を繰り返し学習する

 

 Stage3:持久力を向上させる
  • 安定した筋活動のパターンを維持するために持久力を高める
  • 持久力を向上させるには疲労を生じない段階から開始する
  • 短い保持時間(7~8秒)でセット数を繰り返す
  • セット数の設定ではセット毎に反復回数を減らしていく逆ピラミッドを用いることで良い技術が促進される

 

 Stage4:筋力を高める
  • ビック3エクササイズによりコアの剛性を高め、押す・引く・持ち上げる・スクワット・ランジ・運搬などの動作や回線の制御により、段階的に負荷を増やしていく

 

 Stage5:スピードやパワー、アジリティーを向上させる
  • Stage4までで構築した基礎に基づき、最高どおパフォーマンスを作り上げる
  • コアの剛性を高めて股関節、肩関節、遠位時関節の運動能力を発揮させ、競技に特化したトレーニングを行う

 

参考文献

スポーツ理学療法におけるコアスタビリティーレーニング活用の考え方 (理学療法 34巻11号 2017 原清和)