今回は『骨盤の評価』について共有していきます!
骨盤の評価について
- 仙骨と2つの寛骨よりなる骨盤は、立位・座位などの静的な姿勢の保持や、歩行時におけるスムーズな力の伝達などに重要な役割を果たす
- 骨盤の機能障害によって、姿勢保持や歩行サイクルに影響を及ぼし、腰下肢痛を招くとともに、骨盤底筋及び骨盤内臓器にも影響を及ぼすと考えられている
- 骨盤機能障害の分類にはいくつかの考え方が存在する
- 骨盤の変位をイメージできるようになれば、いずれの方法にも対応が可能となる
腸骨の位置変位
後方腸骨(PI腸骨:上方恥骨)
- ASISに対してPSISが下方
- 仙骨に対して腸骨が後下方
- 短下肢
- 骨盤後傾
- 坐骨前方
- 圧痛点前方
- 荷重側になりやすい
- 腰痛が生じやすい
前方腸骨(AS腸骨:下方恥骨)
インフレア腸骨(内方腸骨)
- ASIS内側変位
- PSIS外側変位
- 股関節内旋位
- 寛骨が恥骨結合に近づく
- 前仙腸靭帯短縮
- 後仙腸靭帯伸張
- 腹横筋厚い
- 上前腸骨棘と臍との距離が反対側より近い
- IN検査陽性
アウトフレア腸骨(外方腸骨)
- ASIS外側変位
- PSIS内側変位
- 股関節外旋位
- 寛骨が恥骨結合から離れる
- 前仙腸靭帯伸張
- 後仙腸靭帯短縮
- 腹横筋薄い ⇒ 体幹不安定
- 上前腸骨棘と臍との距離が反対側より遠い
- En検査陽性
立位屈曲検査
- 検査者がPSISにコンタクトした状態で、被検者が前屈する
- この時のPSISの動きから、仙腸関節の可動性の有無を判断する
- PSISが反対側に比べてより頭方に移動するほうが陽性
ASISと臍の距離
- ASISに母指を、臍に示指を当て、左右でASISと臍との距離を比較する
- インフレア腸骨:ASISと臍の距離が反対側より近い
- アウトフレア腸骨: 〃 遠い