足底腱膜
野球選手のための解剖学シリーズ!
今回は『足底腱膜』について共有していきます!
起始・停止
起始
- 足底腱膜:踵骨隆起
停止
- 足底腱膜:第1~5足趾の基節骨底面
特徴
- 足底にある筋はすべて足底腱膜により覆われている
- 足底腱膜は厚く、丈夫な表在性の筋膜から生じている
- 足底腱膜は踵骨隆起から起こり、足趾へ放散する縦走繊維が最も強靭で、これら縦走繊維を結びつける役割を横走線維が果たしている
- 足底腱膜は筋膜が厚く肥厚した組織ではあるが、機能的には足部アーチ構造を維持する靭帯装置としての役割が主体である
野球との接点
足底腱膜炎
- 歩行や運動時に足底に疼痛が生じる疾患に足底腱膜炎がある
- 付着部の炎症では踵骨付近に、腱膜自体の炎症では土踏まずの部分に疼痛がある
扁平足
- 成人期扁平足は靭帯の緊張や筋力が低下するために生じるアーチの低下である
- 非荷重では正常な形態でも荷重によりアーチが低下するため、スプリング靭帯や底側踵立方靭帯が伸張されて足底部痛が出現する場合が多い
縦足弓の能動的安定化構造
- 第2放線(第2趾、第2中足骨、中間楔状骨、舟状骨、踵骨から成る線)は、足底弓の縦足弓全体の中で最も高いアーチを形成する
- この縦足弓の主な能動的安定化構造は、母趾外転筋、短母趾屈筋、短趾屈筋、足底方形筋、小趾外転筋である
縦足弓の受動的安定化構造
- 縦足弓の主な受動的安定化構造は長い足底の靭帯である足底腱膜とスプリング靭帯である
- 足底腱膜はその長いテコの腕により特に重要である
- スプリング靭帯は最も弱い部分である(縦足弓の先端からの距離が最も短い)
- 長母趾屈筋と長趾屈筋の停止腱も縦足弓の沈下防止を助ける
- 長母趾屈筋腱は載距突起の直下を走るが、弧に対する弦のように縦足弓を強固にするために特に効果的である